キスの生態2

前の記事で書いたように、
夏に生まれた子供は8cm位まで一年で育ちます。

小さい間は群れで回遊しており、
砂底で、水深の比較的浅いところに生息していますから、
河口でのハゼ釣りの折に釣れたり、
海水浴で、水中メガネをつけて泳ぐと、
キスの姿を見ることは多いです。

シロギスは海底から30cmくらいの間を、
海底の砂の起伏にそって群れで泳ぎ、
餌を捕食していますので、
餌の溜まるかけ上がりなどで数釣りをすることができます。

泳ぐ姿はまるで海底の臭いをかいでいるような感じといえばよいのではないでしょうか。

これは口先の吻(ふん)が前に突き出ており、海底に潜む餌を捕食しやすくなっていることによるものでしょう。

餌はカイ・エビ・カニの甲殻類などを食べており、肉食性です。

食べ方は、小さいものはそのまま飲み込み、長めのものは端から吸い込むように食べるようです。

泳いでいないときは岩陰などに隠れるのではなく、
砂底にじっと止まっているようです。

危険を感じると、吻(ふん)という硬い口先を利用して、
逆立ちし、体を震わせて砂の中にもぐります。

シロギスの観察記録を読むと、臭いでなく目で餌を捉えるようで、
また、一定方向に動く餌は上手にとるけど、不規則に動く餌を捕らえるのは下手のようです。

あまり大きな餌は吸い込んでも吐き出してしまうそうです。

これらのことは後に述べる餌の付け方というの大事になります。

シロギスの活性のあがる水温は
18度以上で24度位からが最もよいようです。

ですから15度以下になると活性が悪くなり、
深場に落ちていきます。

5月くらいから日が昇り、浅場の水温が上がってくると、
岸から近いところでも釣れ始め、キス釣りのシーズンが始まります。

キスの旬は夏と思われていますが、
越冬した後、餌をとり始め、ドンドン脂がのってくるのは、5月、6月。

産卵する7月、8月になると身が細り味が落ちてきます。

寿司ネタとして最も美味しいのは6月位と覚えておくといいですね。